サンジンソウとよばれる易者

ここ沖縄には古来から運勢判断をする「サンジンソウ(三世相)」と呼ばれる易者おり、ムヌシリ(物知り)などと呼ばれることもある。

 

この三世相とは過去、現在、未来を意味しており、これらを読み解きアドバイスをくれる人である。

 

サンジンソウは陰陽道や高島暦、もしくは独自の占いの書物などに基づいて、運勢判断、家の引っ越しや新築、結婚、転職などの吉凶判断を行う。

 

サンジンソウのほとんどが男性であり、中には霊的能力のある者もいるが、近年では一年のはじめに特別に占いたいことがなくても、運勢を見てもらう「ハチウンチ(初運勢)」をお願いする人も増えてきているという。

風水師と方位学

フンシーミーとはいわゆる風水師のことであり、家や墓を建てるときに相談することもごくごく一般的である。

 

方角を誤れば住まう人に病気や災いなどが起こるとも言われている。

 

沖縄は風水や方位に独自の風習があり、沖縄の伝統や習わしに基づいてアドバイスをくれる存在である。

 

沖縄の方位とは中山(浦添)から見て、神の島とよばれる久高島は「辰の方位」、与那古浜は「巳の方位」と考え、その2つの方角である東南を「吉方位」と考え、その反対の「戊の方位」と「亥の方位」つまり西北を「凶方位」としたのである。

 

沖縄の家は南方位を基本としながらも、沖縄という風土に合わせ、亜熱帯で高温多湿をいう気候を配慮し、仏壇、床の間、トイレ、キッチンなどが配されている。

 

特に重要視されているのは「トイレ」であり、家の中心から見て北西が良いとされている。

 

トイレは神様がいらっしゃるという言われがあり、北西にあることで湿気が少なく神様が居心地よく過ごせる場所でもあるのだ。

 

トイレは家主の精神状態や心身状態に大きく影響していると言われている。

 

しかしそれ以上に配慮すべきは墓と言われている。

 

墓の方位を決定する上で重要なことは墓主の干支との関係で、同じ方角に墓を建ててはいけないとされており、反対方向に建てることが基本である。

 

また家と同じように十二方位の中心となってはいけないとも言われている。