ギネスに認定されている那覇大綱挽
毎年約30万人が訪れる「那覇大綱挽」は、毎年10月の体育の日の3連休に行われる、秋の人気のイベントである。
那覇大綱挽は「世界一のわら綱」としてギネス認定されており、その規模は全長200メートルにも及ぶ。
巨大な綱には約280もの手綱が付いており、1万5000人余が引き合うことができるまさに那覇市民が一体となって行う秋のイベントである。
綱挽終了後は手綱を切り取り参加者に配る「嘉例綱取り」が行われ、この綱は縁起物としての意味を持っている。
那覇大綱挽は観光客でも気軽に参加でき、この時期に旅行に行く人は検討してみることもおすすめである。
初日は那覇の中心部の国際通りにおいて「市民演芸・民俗伝統芸能パレード」が行われる。
よさこいソーラン、阿波踊り、エイサー、マーチングバンドなど約50の団体が華麗な演舞を披露する。
二日目は旗頭が中心となり国道58号の久茂地交差点で、このイベントの最大の見どころとなる那覇大綱挽が行われる。
三日目には奥武山公園にて、ライブイベント、カラオケグランプリ、打ち上げ花火などが行われ、まさに那覇市民が盛り上がりを見せる3日間となる。
琉球王国時代から続く那覇大綱挽
那覇大綱挽の歴史はとても古く、その発祥は1450年ころと言われその歴史は琉球王国時代までさかのぼる。
もともとは五穀豊穣を祈願する地方の農村行事であったが、那覇の発展とともに規模が拡大をしていき、次第に都市でも行われるようになったものである。
琉球王国時代においては、重要な祝い事や中国からの使者である冊封使をおもてなしするための重要な催しものでもあった。
明治期以降も活発に行われていたが、1935年(昭和10年)に行われたのを最後に開催されない時期もあった。
しかし戦後になり沖縄返還の前年となる1971年に復活を遂げ、現在では那覇市を東と西に分け、東は「をぅーんな(男綱)」、西は「みーんな(女綱)」、に分かれて挽きあう勇壮な姿を見ることができる、まさに那覇市民の一大イベントである。
旗頭を中心に、年齢や性別と問わずたくさんの人が一丸となって、綱を挽きあう様子はとても見応えがある。
那覇大綱挽は、まさに琉球王国時代から今に伝わる国家的行事であり、今では沖縄振興の意義も持ち多くの人たちから親しまれている。
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