島全体が賑わいを見せるお祭り

南大東島は沖縄本島から約360キロに位置する島であり、南大東村豊年祭は南大東村の大東神社、大東神社村民の杜公園など村内全域で開催される賑やかなお祭りである。

 

このお祭りは八丈島と琉球の文化が融合し、沖縄として珍しく山車、神輿、江戸相撲などを見ることができる県内最大のイベントである。

 

まさに沖縄にいながらにして江戸文化に触れることができる貴重な機会でもある。

 

このお祭りは五穀豊穣と無病息災を祈願するもので、さらに村民の融和やレクリエーションを目的としているものである。

 

この日は南大東島が一年でもっとも賑わいを見せるお祭りであり、毎年9月22日と23日に開催される。

 

県外に住む島出身の人が戻ってきたり、多くの観光客も訪れる。

 

南大東島行きの飛行機は臨時便が運行され、満席状態になるほどにまさに島全体を挙げてのお祭りである。

イベント盛りだくさんの2日間

初日は村役場から大東神社まで神輿のパレードが行われ、子供から大人まで大変な活気をみせる。

 

また特に神輿を担いて大東神社の階段を一気に駆け上がる姿はとても見応えがある。

 

神輿を上下にアップダウンさせて軽快に回転する山車は、とても見事である。

 

2日目には大東神社にある土俵で奉納相撲が行われ、大和相撲と琉球相撲の両方を見ることができる。

 

土俵の周りの観客席には島中の人が応援に集まり、熱心に応援する姿を見ることができる。

 

相撲は5人勝ち抜き戦で、相当な体力がないと5人勝ち抜いて優勝することは難しいものであるが、大関ともなれば島の英雄的な存在であり、まさにヒーローなのである。

 

相撲の奉納試合が終わると、次は沖縄角力(おきなわすもう)が行われる。

 

これは土俵のかわりに砂が敷かれ、相手の肩が地面につくと勝ちとなるルールがあり、こちらも相撲同様にとても見応えがある。

 

夜には演芸大会、琉球舞踊、大東太鼓、三線演奏など、琉球文化と日本の文化が合わさった演目を楽しむことができることもこのお祭りならではの醍醐味である。

 

まさに南大東村豊年祭は島民の人情と融和を感じることができるお祭りである。