琉球王国時代の栄華を今に伝えるお祭り
首里城祭とは毎年10月下旬〜11月上旬にかけて行われる琉球王国の都であった、首里の文化に触れることができる秋のお祭りである。
首里城祭は那覇ハーリー、那覇大綱挽と並んで、3大イベントの一つに数えられており、期間中は首里の街全体が華やかなムードに包まれる。
伝統芸能の宴、冊封使行列、冊封儀式が首里城公園で行われ、那覇の国際通りでは最大の見どころともなる豪華絢爛な絵巻行列を見ることができる。
まさに琉球王国時代の栄華を今に伝える歴史と文化を感じることのできる秋の一大イベントといえる。
最大の見どころ・琉球王朝絵巻行列
最大の見どころとなる琉球王朝絵巻行列は、琉球王国の華やかな姿が今によみがえり、まさにその時代にタイムスリップしたような、とても見応えのある内容となっている。
これは琉球王朝時代に、中国からの使者として首里を訪れ約半年間滞在していた冊封使を、おもてなしするための行列をアレンジしたものである。
琉球国王、王妃、中国皇帝の使者・冊封使、伝統芸能団などが那覇の国際通りを練り歩き、総勢700名にも及ぶ豪華絢爛な歴史物語が展開される。
尚、この絵巻行列に参加できる国王・王妃を毎年公募しており、沖縄在住者など所定の条件をクリアすれば誰でも参加をすることができる。
毎年9月下旬に首里城正殿前御庭にて行われる「中秋の宴」にて、国王と王妃が決定される。
その他のイベント
またその他にも首里城にて、「冊封使行列・冊封儀式」が行われる。
これは1404年、中国皇帝の使者が琉球に来て、首里城で琉球国王を任命する即位式にあたる「冊封儀式」が初めて行われ、約600年もの月日を経て琉球王国最大の儀式がよみがえるものである。
当時は那覇の天使館から首里城まで行列を行っていたが、首里城祭ではその一部が再現される。
また11月3日の文化の日には、首里城正殿前御庭から守礼門を経て龍潭通りにて「古式行列」が行われる。
これは旧暦の正月三日に「初行幸」と呼ばれ、首里城下の3つのお寺を巡る「三ヶ寺参詣行幸」の行列を再現したもので、国の安泰と五穀豊穣を願う儀式である。
国王や王妃らがきらびやかな衣装を身にまとい当時の様子が華やかなに再現され、毎年多くの観光客たちで賑わいを見せる。
また期間中は「万国津梁の灯火」とよばれるイベントが行われ、これは首里城公園の守礼門前、歓会門、龍潭周辺の道が、子供達のあかり絵とキャンドルによって幻想的に彩られるもので、この時期限定の夜の散策を楽しむことができる。
関連ページ
- 久高島の伝統儀式「イザイホー」
- 沖縄にたくさんある「ガジュマル」
- 焼き物を意味する「やちむん」
- 伝統工芸品「琉球ガラス」
- エイサー祭りの歴史
- 日本建築の流れを伝える「中村家住宅」
- シーミー(清明祭)
- 台風に備えた住宅の工夫
- 八重山地方のお盆・アンガマ
- ハーリーの歴史と「那覇ハーリー」
- 沖縄の伝統文化・琉球舞踊
- 沖縄の運勢判断と方位学
- カチャーシーとよばれる踊り
- 宮廷料理と庶民料理
- 琉球古武術の歴史
- 沖縄の民族衣装の特徴
- 村の守り神・旗頭
- ミンサー織の特徴
- 琉球漆器の歴史
- 沖縄の染め物「琉球紅型」
- 琉球文化の組踊
- 沖縄の三線
- 琉球王国時代から伝わる沖縄の伝統菓子
- 琉球建築の特徴
- 琉球王国時代から伝わる那覇大綱挽
- 古来から薬膳レシピとして親しまれてきたもずく
- 宮古島の泥祭り・パーントゥ
- 竹富島の種子取祭
- 南大東島の南大東村豊年祭
- 塩屋湾のウンガミ(海神祭)
- 久米島の上江洲家住宅